2010年 03月 11日
HBCU進学を考える |
3月は日本は卒業シーズン、4月からの大学進学に向けて心がはずんでいる学生の皆さんも多いことでしょう。日本の卒業シーズンを機に私もHistorically Black Colleges and Universities(歴史的黒人大学、以下HBCUと記述)について考えて見たいと思う。2月は黒人歴史月間に制定されているアメリカのため、2月には集中的に黒人関係のニュースや記事が目につく。アメリカメディアで大学のランキングを掲載、学生達の大きな情報源となっている、U.S. NewsがやはりHBCUについての情報を豊富に提供していた。
私もブラックカレッジコネクションウエブサイトやブログで、HBCU進学にかかる出費は他の大学に比べて安いことを紹介してきたが、U.S. Newsの記事ではこれを裏付けるデータも紹介されていた。HBCU進学を希望する学生達のサポートを目標に活動を続ける黒人大学基金(United Negro College Fund)のメンバーであるHBCUの学費は他の大学の学費に比べると平均でおよそ60万円も安いのだという。ただしこのデーターは学生達が奨学金を付与される前の一般に公表されている学費の金額を比べたものであるということに注意する必要がある。私立の大規模な大学、白人学生の多い大学は、優秀な学生には奨学金を付与できる資産的余裕もあり、実際に学生達が支払う出費額は平均で80万円ほどの減額となるという。奨学金なしで大学進学を考えた場合には、HBCUが安いということが結論だろうか。
もうひとつU.S.Newsが重点をあてていたのが、HBCU学生の6年以内の卒業率の低さ。U.S.Newsが紹介するベストカレッジにランキングされているトップ大学の卒業率は90パーセント以上なのにくらべ、HBCUのトップランキング入りしたベスト3のスペルマンやハワード、モアハウスでも60パーセントを超えるのがやっとだからだ。他のHBCUにいたっては6年以内卒業率は30パーセントというのも別に特別なことではない。HBCUの学生が卒業できないのは、学生達の能力よりも、ブラックをはじめとするマイノリティー学生の経済的な理由が大きく上がってくる。アメリカの大不況で一番初めに影響を受けるのがマイノリティーの人々だ。HBCUに通う優秀な学生達ですら、家族が学費を払うことができないという理由で大学に授業履修を断念することが多々あるのだ。政府の資金的援助も毎年カットされている現状で、HBCUは今存続の危機に立っているといっても過言ではないのだ。
暗いニュースばかりでもない。アメリカ史上初の黒人大統領であるオバマ氏の影響で、大学進学を目指すマイノリティーの若者たちも増えてきている。オバマ大統領自らも教育の大切さを機会があるたびに若者たちに訴え続けている。HBCUも学生達の卒業率を上げるべく、新入生のオリエンテーションでさまざまなプログラムを提供したり、親を対象にしたローン加入やファイナンシャルエイドの説明会の開催などを行い、子供、親双方への教育を懸命に行っているのだ。
私立有名大学の誘いをけって、HBCU進学を決意する学生もいる。マイノリティー学生が過半数を占めるHBCUでは、他の大学が取り残しがちな、マイノリティーの視点にたった教育、マイノリティーのリーダー育成を堂々を公言する。他のブラック学生達とともに学び成功を誓い合う大学生活はその後の学生達の大きな糧ともなるのだ。そんなHBCUだから、この経済危機も乗り越え存続をしてくれることを心から願う。
私もブラックカレッジコネクションウエブサイトやブログで、HBCU進学にかかる出費は他の大学に比べて安いことを紹介してきたが、U.S. Newsの記事ではこれを裏付けるデータも紹介されていた。HBCU進学を希望する学生達のサポートを目標に活動を続ける黒人大学基金(United Negro College Fund)のメンバーであるHBCUの学費は他の大学の学費に比べると平均でおよそ60万円も安いのだという。ただしこのデーターは学生達が奨学金を付与される前の一般に公表されている学費の金額を比べたものであるということに注意する必要がある。私立の大規模な大学、白人学生の多い大学は、優秀な学生には奨学金を付与できる資産的余裕もあり、実際に学生達が支払う出費額は平均で80万円ほどの減額となるという。奨学金なしで大学進学を考えた場合には、HBCUが安いということが結論だろうか。
もうひとつU.S.Newsが重点をあてていたのが、HBCU学生の6年以内の卒業率の低さ。U.S.Newsが紹介するベストカレッジにランキングされているトップ大学の卒業率は90パーセント以上なのにくらべ、HBCUのトップランキング入りしたベスト3のスペルマンやハワード、モアハウスでも60パーセントを超えるのがやっとだからだ。他のHBCUにいたっては6年以内卒業率は30パーセントというのも別に特別なことではない。HBCUの学生が卒業できないのは、学生達の能力よりも、ブラックをはじめとするマイノリティー学生の経済的な理由が大きく上がってくる。アメリカの大不況で一番初めに影響を受けるのがマイノリティーの人々だ。HBCUに通う優秀な学生達ですら、家族が学費を払うことができないという理由で大学に授業履修を断念することが多々あるのだ。政府の資金的援助も毎年カットされている現状で、HBCUは今存続の危機に立っているといっても過言ではないのだ。
暗いニュースばかりでもない。アメリカ史上初の黒人大統領であるオバマ氏の影響で、大学進学を目指すマイノリティーの若者たちも増えてきている。オバマ大統領自らも教育の大切さを機会があるたびに若者たちに訴え続けている。HBCUも学生達の卒業率を上げるべく、新入生のオリエンテーションでさまざまなプログラムを提供したり、親を対象にしたローン加入やファイナンシャルエイドの説明会の開催などを行い、子供、親双方への教育を懸命に行っているのだ。
私立有名大学の誘いをけって、HBCU進学を決意する学生もいる。マイノリティー学生が過半数を占めるHBCUでは、他の大学が取り残しがちな、マイノリティーの視点にたった教育、マイノリティーのリーダー育成を堂々を公言する。他のブラック学生達とともに学び成功を誓い合う大学生活はその後の学生達の大きな糧ともなるのだ。そんなHBCUだから、この経済危機も乗り越え存続をしてくれることを心から願う。
by blackcollege
| 2010-03-11 06:21
| ブラックカレッジつれづれ