2006年 01月 21日
ちょっとせつなくなった |
大学入学アドミッションの現場で働いていると、さまざまなドラマに遭遇する。どうしてもノーフォーク大学への入学を許可してほしいと、女子学生がアドミッションオフィスのディレクターへ面接にやってきた。面接官に私も加わり、彼女の話をとにかく聞くことにした。ニューヨーク出身の彼女は、母親とともにホームレスのシェルターを転々とする生活だった。もちろんこのような状態で高校の成績が向上するのは難しく、彼女自身この環境から脱出することを決心し、友人家族がすむバージニアに単身移住する。高校も変わり成績も少しずつ上がり、なんとか高校卒業にいたることができた。高校にいるときからフルタイムで働き自分の生活費と母親の経済サポートを自らの稼ぎでまかなってきた。そんな苦しい生活ながらも、大学進学の夢は捨てなかった。大学に進学し、将来の成功につなげるのが彼女の夢だ。高校の成績は、卒業はできたものの、大学入学にいたる最低基準には達していない。「セカンドチャンスを与えてください」強いまなざしで彼女は訴えた。
環境と社会の被害者とも言える彼女の話を聞くのはとてもつらく、せつなくなった。日本で生まれ育った私は、このような話はほとんど聞いたことがない。こんな場面に出会うたびに、私達アドミッションカウンセラー達は頭を痛める。一緒に涙することも少なくない。でも、環境の不遇さを非難せず、夢に向かって突き進む若者達と接することができるのもこの仕事の魅力だ。一人でも多くの学生達が大学入学をきっかけに新たなステップを踏んでくれることを心から願う。
環境と社会の被害者とも言える彼女の話を聞くのはとてもつらく、せつなくなった。日本で生まれ育った私は、このような話はほとんど聞いたことがない。こんな場面に出会うたびに、私達アドミッションカウンセラー達は頭を痛める。一緒に涙することも少なくない。でも、環境の不遇さを非難せず、夢に向かって突き進む若者達と接することができるのもこの仕事の魅力だ。一人でも多くの学生達が大学入学をきっかけに新たなステップを踏んでくれることを心から願う。
by blackcollege
| 2006-01-21 07:39
| アドミッションオフィス日記