2008年 05月 08日
愛は人種を超える |

バージニア州の異人種間結婚を禁止する法律に立ち向かい、歴史を変えた黒人女性、ミドレッド・ラビング(Midred Loving)さんがこの5月の2日に亡くなった。69歳だった。
ミドレッドさんが将来の伴侶となる白人のリチャードに出会ったのは彼女が11歳、リチャードが17歳の時だった。数年間の交際のあと、彼女は妊娠。そしてミドレッドさんが18歳の時1958年に2人は結婚した。「バージニアで異人種間の結婚が非合法なことなんて知らなかったわ。でも主人は知っていたと思う。でも正直有名人でもない私たちの結婚をだれも気に留めるとは思わなかったわ」と彼女は語っている。しかしその予想を裏切り、夫婦は数年後に逮捕。有罪を言い渡されるも、25年住んだそして唯一の故郷ともいえるバージニアを離れることを条件に禁固刑は逃れる。夫婦はその後ワシントン州に移るも、判決を不服として数年後にこの人種差別の法律に立ち向かうことを決意したのだ。
9年後の1967年アメリカ最高裁はミドレッドさんとリチャードさんは結婚する権利があるとバージニアの判決を取り下げ、それと同時に当時17の州に存在した異人種間結婚を禁止する法律を却下する結論をだしたのだ。
私もバージニア州で結婚した異人種カップルだ。もしミドレッドさんの勇気ある行動がなければ私たちも結婚できていなかったのだなと思うと感謝の気持ちでいっぱいだ。しかしミドレッドさんは自身の行動を謙虚に受け止め、生前「私は歴史を変えようと思ったことは一度もないわ。ただ愛する人と結婚したかっただけよ」と語っていたという。ご主人のリチャードさんは1975年に亡くなっている。2人はきっと今頃天国で再会して、また愛を深め合っているのではないだろうか。
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by blackcollege
| 2008-05-08 23:22
| ブラックヒストリー